
自転車でEDになる?サドル・会陰部のしびれと勃起機能の関係
自転車とEDの研究で分かっている範囲、会陰部のしびれへの対処、サドルや乗り方を見直すポイントを紹介します。
この記事のポイント
健康のために自転車へ乗っているのに、「長時間のサイクリングはEDにつながる」という話を見ると不安になります。
研究では、自転車に乗る人すべてにEDが起きるとは示されていません。一方、サドルによる会陰部の圧迫や、ライド中の陰部のしびれは報告されています。自転車そのものがEDを起こすと決めつけず、症状と乗り方を分けて考えましょう(Gan et al., 2021; Baran et al., 2014; Michiels & Van der Aa, 2015)。
BananaUpで 有酸素運動(その他) を使う場合も、しびれや痛みを我慢して時間を伸ばすRoutineにはしません。
有酸素運動(その他)


左:最初と最後はゆっくり歩く。右:主運動は軽いジョギングの例です。速歩きなども選べます。
ジョギング・早歩き

腕を自然に振り、歩幅を少し広げて歩きます。
ウォーキング

自転車とEDの研究結果は一致していない
2021年に掲載された系統レビューとメタ解析では、6研究、3,330人のサイクリストと1,524人の非サイクリストが比較されました。
年齢などを調整しない比較では、EDの割合やSHIMスコアに明確な差はありませんでした。年齢と一部の併存疾患を調整した解析では、サイクリストのEDのオッズが高くなりました(オッズ比2.00、95%信頼区間1.57–2.55)。研究間のばらつきが大きく、観察研究をまとめた結果なので、自転車が原因だとは結論できません(Gan et al., 2021)。
2015年のレビューも、自転車とEDの単純な因果関係を証明するにも、否定するにも十分なデータはないとしています(Michiels & Van der Aa, 2015)。
「乗ればEDになる」とも「まったく関係ない」とも言い切れないため、まずは会陰部の圧迫や、しびれが出ていないかに目を向けます。
会陰部のしびれは無視しない
自転車のサドルでは、陰嚢と肛門の間にある会陰部へ圧力がかかります。
男性サイクリストの会陰部や陰部のしびれは複数の研究で報告されていますが、頻度の推定には幅があります(Baran et al., 2014)。しびれの報告だけから、個人のEDの原因や今後の状態を判断することはできません。
しびれは「運動が効いている感覚」ではありません。
長時間、同じ姿勢でサドルに座り続けないようにします。安全にできる場所では、ときどきサドルから立ち、会陰部への圧を逃がしましょう。ライド中にしびれやピリピリ感が出たら無視して走り続けず、いったん降りて圧迫を止めます。ライド後もしびれが残る場合は、再開や時間の追加を急がず、休んで様子を見てください(Litwinowicz et al., 2021; NIDDK, 2020)。
会陰部の血流や神経への過度な圧迫を避けるため、無理な我慢は絶対にせず、乗車姿勢の変更や適切な休憩を意識してください。
サドルを変えれば防げる?
会陰部への圧を減らす方法を調べたレビューでは、サドルの形状や乗車姿勢、リカンベント型自転車などが検討されています(Litwinowicz et al., 2021)。
ノーズのないサドルやリカンベント型では、会陰部の圧が下がった研究がありました。ときどき立ち上がる方法にも圧を減らす可能性がありますが、すべての対策の根拠が同じ強さというわけではありません(Litwinowicz et al., 2021)。
しびれを繰り返す場合は、サドルの形・幅・角度や高さ、前後位置、ハンドル位置を確認し、自転車全体のフィットを見直します。長距離を走る人は、専門家によるフィッティングも選択肢です。どの形のサドルでもEDを防げるという保証はありません(NIDDK, 2020)。
自転車を有酸素運動から完全に外す必要はない
自転車は有酸素運動の一つです。EDのある男性を対象にした有酸素運動の試験をまとめた研究では、勃起機能スコアの改善が報告されていますが、これはサイクリング固有の効果を示すものではありません(Khera et al., 2023)。
自転車そのものを一律に避ける必要はありませんが、症状を我慢して続ける必要もありません。
自転車でしびれが出るなら、ウォーキングやジョギングなど別のCardioへ変更できます。BananaUpには ウォーキング、ジョギング・早歩き、ウォーキング もあります。
サイクリング25分のやり方
交通ルールを守れる安全な場所を選び、最初はゆっくり走り始めます。会話ができる程度の無理のないペースを保ちます。25分は目安であり、完了するために同じ姿勢で座り続けたり、しびれや痛み、陰部の感覚低下を我慢したりせず、その症状が出た時点で中止してください。
ライド後もしびれが続くなら自転車から離れて休みます。痛みや感覚の低下が続く場合は医療機関へ相談してください。強い息苦しさや急な強い痛みがあるときも、運動を続けず必要な医療相談を行います。
会陰部のしびれが残る場合は無理せず運動を中断する
長く続くしびれ、痛み、感覚の低下、勃起や排尿の変化を自転車だけのせいと決めつけず、医療機関で相談してください。
Routine Finder では、自転車以外の有酸素運動も選べます。14日記録 では、有酸素運動(その他)`を行った日と別の運動をした日を分けて記録し、運動や睡眠とその日のコンディションを振り返れます。
「股間のしびれは何日で治る?」というとき
自転車を降りて早く回復する場合もありますが、しびれが消えるまでの日数を一律に断言できません。感覚の低下が続く・繰り返す・排尿や勃起の問題が伴うなら運動を中止し医療機関へ相談してください。
サドルの交換だけで必ず解決するわけではなく、しびれを我慢して乗り続けるのは避けましょう。勃起の状態が変わったときは朝立ちと性行為の違いなども手がかりになります。
参考資料
- Gan et al., “Systematic Review and Meta-Analysis of Cycling and Erectile Dysfunction,” Sexual Medicine Reviews, 2021; 9(2):304–311
- Litwinowicz et al., “Strategies for Reducing the Impact of Cycling on the Perineum in Healthy Males: Systematic Review and Meta-analysis,” Sports Medicine, 2021; 51(2):275–287
- Baran et al., “Cycling-Related Sexual Dysfunction in Men and Women: A Review,” Sexual Medicine Reviews, 2014; 2(3–4):93–101
- Michiels et al., “Bicycle riding and the bedroom: can riding a bicycle cause erectile dysfunction?,” Urology, 2015; 85(4):725–730
- Khera M, Bhattacharyya S, Miller LE. Effect of aerobic exercise on erectile function: systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. J Sex Med. 2023;20(12):1369-1375.
- National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Perineal Injury in Males. Last reviewed 2020.
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